「男はつらいよ」シリーズ 大空小百合

本名:島村美保 年齢は不明、九州は筑豊地方の出身の模様
旅役者の坂東鶴八郎の長女(他の兄弟がいるかは不明)で、母親とは既に死別している。
父が座長を務める一座の看板役者として旅回りの芝居を行っている。
旅先で知り合った寅さんを「車先生」と慕っている。


岡本茉利さんは声優として何本も代表作をお持ちですが
一方では映画・ドラマ等、数多くの実写作品への顔出し出演をされています。
女優としての岡本さんにとって、この大空小百合は作品の知名度や
岡本さんの役の印象の強さから考えても、一番の代表作だと言えるでしょう。

大空小百合の魅力は何かと言えば、
岡本さんの持ち味でもある素直で純朴そうな点ではないかと思います。
特に寅さんを慕う姿や、看板役者なのに自ら客引きみたいな事を行ったりする
健気な小百合のキャラに、岡本さんの持ち味が上手く発揮されているように感じました。
また、小百合は寅さんを呼ぶ時、劇中の登場人物の多くが「寅さん」と呼ぶ中で
珍しく、独特のアクセントを付けた「車せんせい」と言う呼び方をするのも、非常に印象に残ります。
さらには、旅役者と言う職業上、劇中劇(『不如帰』、『蝶々夫人』等)を演じる機会が多く、
岡本さんの色々な姿での芝居が見られる点も魅力の一つです。

なお、岡本さんは「男はつらいよ」シリーズではこの大空小百合をはじめ、
例えば寅さんを「車さ〜ん」と呼び出す看護婦(23作「翔んでる寅次郎」)等
合計9作品に色々な役で登場していますので
当サイトの出演作品一覧をチェックして岡本さんの色々な姿もお楽しみ下さい。
作品によっては本当に出番が一瞬の場合や
分かり辛い時もあるので、注意深く見る事が必要な場合もあります。

岡本さんの見せ場がある、お勧めの作品は
初々しい岡本さんの姿に目を奪われてしまう第8作「寅次郎恋歌」
劇中劇もあるし、夢のシーンでフランス語の会話を披露したり
活躍シーンが多い第18作「寅次郎純情詩集」
英語を喋ったり、劇中で歌を披露する第24作「寅次郎春の夢」です。
大空小百合を含めた寅さんの中での岡本さんの名台詞としては前述の「車せんせい」の他には
「ミー、バタフライ!」(「春の夢」より)と言う台詞も印象深いです。

大空小百合や男はつらいよを巡るその他の話題

  1. 「男はつらいよ」において、岡本さんは寅さん以外のレギュラー陣と絡む事が少なかったようで
    第20作「寅次郎頑張れ!」の夢のシーン以外は
    寅さん以外のレギュラーと絡んだ事は無かったと思います。
    また、岡本さんは出演本数が結構ある割に
    とらやのセット内でお芝居をした事も無かったような…
  2. 第37作「幸せの青い鳥」にも小百合は父親(の座長)が死んだ後と言う設定で登場します。
    ただし小百合役は志穂美悦子さんで、やはり、岡本さんの小百合が見たかったです。
    (色々な事情で、実現が困難だったのは承知の上です)
  3. 映画「俺は田舎のプレスリー」(1978年公開)にも岡本さんは大空小百合役で出演しています。
  4. アニメ版の「男はつらいよ」(1998年放送)では岡本さんは「さくら」の声を演じていました。

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