「おはよう!スパンク」 愛子(愛ちゃん)

本名:森村愛子 千葉県鴨川市の光が丘中学校に通う中学2年生(年齢14歳)
趣味は読書。好きな食べ物は果物、ショートケーキ
得意料理はオムレツとハンバーグ
パパは行方不明で、ママはフランスで帽子のデザイナーをしているため
ママの兄で画家である藤波のおじ様(藤波洋一)の家に住んでいる。
なおパパもママも苗字は森村だと思われるが、名前は不明
飼っていた愛犬パピを亡くし、悲しんでいる所に現われた犬・スパンクを飼う事になる。

同級生でおじ様に絵を習っている科ちゃん(芳村科子)、亮くん(篠田亮一)と仲が良く
三人で行動する事が多い。
勉強は、どちらかと言うと出来ない方のような…
科ちゃんや亮くんと違っておじ様に絵は習っている訳ではないが、絵のセンスは中々の物
劇中では「愛ちゃん」と呼ばれる事が多いが
癖っ毛で、特徴的な髪型をしているので
同級生の塚原くん(塚原誠也)にはいつも「わかめっ毛」と呼ばれている。

基本的にはおっとりとした性格だが、非常にセンチメンタルで涙もろい面があったり
本人の無意識の内に思いもよらぬ行動に出たり、年頃の女の子らしい複雑な一面がある。
また、ドジ犬スパンクの飼い主という立場から
その行いを叱る事も多く、かなり怒りっぽく見える面もある。
大学生の池上玲(池上さん)に憧れていたが、仲が進展しないまま
池上さんはウィーンに留学してしまい、結局遠距離恋愛のまま最終回を迎えた。

遠くフランスにいるママに語りかけるシーンでの
「ボンジュール、ママ」「ボンソワール、ママ」をはじめ、
「愛子、元気です」等々の台詞(モノローグ)が特に印象的。


愛ちゃんは塚原くんとの口ゲンカで一歩も引かないと言う
岡本さんのキャラにしてはかなり気の強い一面を見せたかと思えば、
色々な悲しみに触れる事で、非常にセンチメンタルで涙もろい一面を見せたりと
かなり感情の起伏が大きいキャラだと言えます。
そうした感情の起伏の大きさに関しては
14歳の中学2年生、思春期真っ只中の世代であると言う点も、影響しているのかもしれません。

最終回では、ママが東京に店を開くために、愛ちゃんとスパンクが明るく旅立って行くと言う内容で
最後に万感の想いを込めて、住み慣れた土地・友達等に別れを告げる愛子のモノローグは
岡本さんの愛子と言うキャラへの想いが強く籠っていて、言葉の一つ一つがとても印象的でした。
ただ初回で、愛ちゃんが愛犬パピを失って悲嘆に暮れる所から始まったのに
最終回では、今度はそれまで愛ちゃんが生存を信じていた行方不明のパパが
実は死んでいた事も明らかになると言うのも中々辛い話だとは思います。
その後愛ちゃんが(割と)あっさり立ち直るので、救いはある訳ですが
愛ちゃんがパパの死と言う、受け入れ難い現実を知らされ、現実から逃れようとするシーンと
直後海に向かって、「パァ〜パ〜〜〜ッ!!」と悲痛に叫ぶシーンは、見ていて辛い場面でした。
最終回はともかくとして、作品自体の印象は、軽快な主題歌が印象的な明るい作品だと思います。

愛ちゃんは、岡本さんの言を借りれば”おきゃんなズッコケ役”と言う
アイちゃんやルンルンと比べたら、本当に等身大の普通の少女と言った感じのキャラでして、
岡本さんがこうした役をレギュラーで演じるのは、初めてだったそうです。
演じるにあたっては、割と地に近い感じで演じていて割と苦労はしなかったそうですが、
愛ちゃんの成長と言う点に関しては
「自分がどういう成長した演技をしようかという計算はしないで、自然のなりゆきで…」
と言った具合に
岡本さん自身の成長をそのまま愛ちゃんの成長に反映させようと努められたようです。

声優デビュー間もなくの頃に演じたキクちゃんは初々しさと落ち着いた感じが魅力でしたが
私が愛ちゃんの魅力だと感じたのが、台詞回しの滑らかさ、感情表現の豊かさと言った点です。
台詞回しや感情表現の豊かさを見ると
岡本さんが愛ちゃんで表現しようとした、声優としての成長振りや円熟味は感じられると思います。

個人的に好きなのが、毎回のように挿入される”フランス在住のママとの手紙のやり取り”のシーンで
愛ちゃんのキャラを非常に強く表現しようと挿入されているものと思いながら見ていました。
と言うのは、普段は活発そうな少女と思われがちな
愛ちゃんの内面が描かれているように感じたからです。
また、この場面では結構詩的な表現とかが用いられる事が多いのですが
そうした表現を岡本さんの声によって聞くと
大袈裟かもしれませんが、自分も森村愛子の心境になってしまうほどです。

あと愛ちゃんが好意を持っている池上さんはともかく
同級生の塚原くんや亮くん、さらには他にも愛ちゃんに惚れている節のあるキャラが登場する事もあり
岡本キャラの中でも、愛ちゃんは結構モテモテなキャラだと思います。
ところで、アニメのスパンクはテレビ版だと舞台が”千葉県の鴨川”になっているのですが、
映画版だと”伊豆”が舞台になっているのは、何故なんでしょう?

ちなみに、アニメの『スパンク』はパパが生きているのを初め、結構原作と設定が違っていまして
森村愛子と言う”愛ちゃん”から深町愛と言う”新たな愛ちゃん”に途中で主人公が変わるそうですし
当然ながら、パパが生きているので、原作とアニメではラストは違っています。

それにしても、岡本さんは本当に「あいちゃん」と言う名前のキャラに縁がありますね。

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